dieBananaSuki

008(ゼロ・ゼロ・パー)皇帝ミッションのdieBananaSukiのネタバレレビュー・内容・結末

4.6

このレビューはネタバレを含みます

レビューを忘れていたので今更ではあるが感想を書く。
面白かった。
下品でバカバカしいギャグあり、カンフーあり、武侠映画オマージュあり、構成が破綻しているものの妙な伏線回収ありとめちゃくちゃやっているのがとにかく好感が持てる。私が大好きなやつだからだ。
冒頭のめちゃくちゃ強そうだけどブスやハゲな俠客たちや、ボーボーに鼻毛が出ている人や、主人公の発明品で唇がパンパンに腫れた人や、3000人の愛人の全てがブスで静かに涙を流す皇帝、スーッと横スライドして動く妙に怪しげな主人公の部下的な人などおバカすぎてたまらなく愛おしい。
戦いのシーンはケレン味があって大変新鮮だった。磁石を使った戦いは上手く緊張感があったし、敵が飛ばしてくる切れ味のある葉っぱを主人公が開発した人力プロペラで吹き飛ばすのもインパクトがあった。個人的には武侠映画的なクルクルと回って人が飛ぶのがやっぱりツボでそれがラストバトルで出てきてガッツポーズしたくなる。
あとカリーナラウがめちゃくちゃ美人でずっと見てられる。こちらをじっと見つめるカリーナラウのカットはドキッとしてしまう。
個人的なハイライトは皇帝を守るカンフーの達人たちのフェイタリティーを直接描写せず、主人公が旅の中(しかもカリーナラウとイチャイチャしている幸せそうな旅)で食べた食材と交互に写すことで表現(例えば、やられる人を写した後にスイカを割るカットを入れるなど)するモンタージュの妙味だ。意地悪な編集だなあと思うのだけど、こういう工夫を見ると映画を観ているって感じる。そのメディアならではの表現が見れると嬉しくなってしまう。