ブタブタ

野性の証明のブタブタのレビュー・感想・評価

野性の証明(1978年製作の映画)
2.0
「津山三十人殺し」にインスパイアを得て横溝正史が『八つ墓村』を書いた様に、地方の過疎の村で起きた謎の大量虐殺事件が事の発端になっている点で本作も森村誠一が「津山三十人殺し」に着想を得て書いた作品なのかも。
一言で言うと「津山三十人殺し」ミーツ「ランボー」なのに面白くない。
高倉健と薬師丸ひろ子という日本人にとってはスーパーマンやミッキーマウスみたいなアイコンキャラクターが国家権力や自衛隊にヤクザや暴走族や政界のフィクサー(笑)やら向こうに回してドンパチやらかすのに結局、権力には勝てないみたいなつまんない帰結。
ランボーばりに強い高倉健に超能力者(!)の薬師丸ひろ子って他の映画だったらほぼ無敵コンビなのにこの当たり前の終わり方。
松本清張の社会派ミステリーや、この森村誠一の社会派サスペンス(即ち飽くまでも現実に沿ったお話。間違っても異次元とか妖怪とか出て来ない)が性にあわないので本作もあんまり面白くなかった。
クライマックスは自衛隊軍団を健さん無双するものの力尽きて、そこで薬師丸ひろ子がイヤッボーンの超能力爆発で地球吹き飛ばすぐらいなら傑作だった。
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