るい

48時間のるいのレビュー・感想・評価

48時間(1982年製作の映画)
3.7
Netflixにてデヴィッド・フィンチャーが製作総指揮を務める「映画という文化-レンズ越しの景色-」"名作の光と影"を見て興味が湧いたので鑑賞。

「48時間」の2人はバディではない。
作品は喜劇でなく悲劇だ。
byウォルター・チョウ

ウォルター・チョウさんは、中国系アメリカ人なのでマイノリティ側へ感情移入したって言ってたと思う。この時代に黒人が白人に対して物を言い、時には白人よりも頭の良い立ち振る舞いをするこの作品に好感を持った。でも結局最後は大円団ではなくて、アメリカの根深い人種差別は残ってるって。

車泥棒を捕まえるだけの仕事だったはずが、同僚刑事を2人も殺された白人刑事ジャック。殺した犯人に復讐をすると立ち上がる。犯人の一味が刑務所に服役している事がわかりそいつを利用して犯人を追う事にする。その囚人が黒人のレジーだ。

確かにこの二人はよくある凸凹コンビとは少しちがう。あくまで囚人とそれを利用する刑事との関係。

"お前は相棒でも友達でもない
ギャンズを捕まえる道具だ
もし逃げられたら後悔するぞ"

それでも、レジーの事を粗暴に扱っていたジャックも、レジーの活躍を認めて謝るような事を言ったりそれをレジーが許したりもしてて面白い関係ではある。

この作品は、白人御用達のバーと黒人が集まるバーとか出てきていてそれぞれの雰囲気だとか音楽のノリだとかが楽しかった。お互いの人種への扱いとかもかかれてるし一方的な白人主義っぽさは少なかったのでは。

囚人を勝手に解放して48時間以内に犯人を挙げるというテーマも面白かったし、白人、黒人、先住民と様々な人たちが出てくるしなかなか良かったと思う。
るい

るい