ボブおじさん

48時間のボブおじさんのレビュー・感想・評価

48時間(1982年製作の映画)
3.9
TVバラエティ「サタデー・ナイト・ライブ」で人気者となり、マシンガントークを引っ提げて映画界に進出した当時21歳の黒人コメディアン、エディ・マーフィのスクリーンデビュー作。

白人はみだし刑事に扮するタフガイのニック・ノルティとの共演。金と女にいれあげながらも口八丁手八丁で危機を突破する囚人の相棒役をエディが痛快に演じる。彼にとって本作は「大逆転」と並ぶ出世作であり、後の「ビバリーヒルズ・コップ」や「リーサル・ウェポン」の原点でもある。

監督は男くさいアクション物を得意とするウォルター・ヒル。本作ではコメディ要素が多分に含まれるが、「ザ・ドライバー」で見せた得意のカー・チェイスも見せ場となっている。

かつての名作「手錠のままの脱獄」を思わせる作品で、性格真逆な白人刑事と黒人の囚人が手錠で繋がれたバディとして街の中を走り回る。舞台は「ダーティハリー」シリーズでお馴染みのサンフランシスコ。

だが白人のイーストウッドと黒人のエディ・マフィでは同じ街でも全く見え方が異なる。カントリーバー(粗暴な白人のたまり場)に刑事が乗り込んだとしても白人なら〝刑事さんがなんの用だい?〟黒人なら〝ニガーめ、何しにきた💢とっとと失せろ!〟

明確に残る人種差別すら笑いに変えてしまうバイタリティ溢れるエディ・マフィの活躍に胸躍る😊


〈あらすじ〉
カリフォルニア州、砂漠地帯の刑務所。凶悪犯ギャンズが仲間の手引きで脱獄に成功、サンフランシスコへと逃亡する。一方、サンフランシスコ市警のジャックは、別件の捜査中にギャンズらと遭遇、同僚の刑事2人を殺されてしまう。怒りに燃えるジャックはギャンズの昔の仲間である男レジーが刑務所にいることを知り、48時間だけという条件で釈放させる。ジャックはレジーをギャンズ追跡のガイドとして即席の相棒にするのだが……。


公開時に劇場で鑑賞した映画をDVDにて再視聴。