そりっどあいぼりー

夏の遊びのそりっどあいぼりーのレビュー・感想・評価

夏の遊び(1951年製作の映画)
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中盤まではただのラブロマンスものかと思ってたけど(それでも演出が旨いので楽しめる)、途中から一転して実存主義的な絶望がテーマになり、そもそも人生に意味なんて存在しないということをはっきり提示する。ただ、そのあと普段のベルイマンのように絶望したまま終わるのかと思いきや、ラストは「マイレージ・マイライフ」や「ハートロッカー」に通じるでもやるんだよ精神を如実に反映した展開になっており不意に感動させられてしまった。自分の壁を取り払った瞬間を、自分の化粧を落とすという演出で見せているところも上手い。ああ、演出も内容も完璧で、一体何なんだベルイマン。