Omizu

ママの想い出のOmizuのレビュー・感想・評価

ママの想い出(1948年製作の映画)
3.7
【第21回アカデミー賞 主演女優賞他全4部門5ノミネート】
『陽のあたる場所』『シェーン』などのジョージ・スティーヴンス監督作品。カトリン・フォーヴスの自伝的小説を戯曲化した舞台の映画化ということらしい。

ママを演じたアイリーン・ダンが主演女優賞に、カトリンを演じたバーバラ・ベル・ゲデスとトリナ叔母さんを演じたエレン・コービイが助演女優賞にノミネートされた。エレン・コービイはゴールデングローブ賞では助演女優賞を受賞した。

兄弟がいて語り手の少女が小説家志望とか『若草物語』っぽいなと思って観てたら、最後に五匹のウサギが『若草物語』の四姉妹とローリーの名前で呼ばれていて笑っちゃった。やっぱり意識してたんだ。

ハリウッド映画には珍しくアイリーン・ダン演じるママがたくましく強くて、パパの影が薄い。ノルウェー移民ということだったり、女が自立して生きる難しさを仄めかしつつも、全体としてはハートウォーミングに仕上げている。

おじさんのキャラが強烈で出てくるたびに笑っちゃったけど、最後にはホロっときた。内縁の妻との女性同士の絆も泣かせる。

ハートウォーミングなホームドラマで、愛すべき小品といった感じ。見て損はない。
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