Suー

ムムーのSuーのレビュー・感想・評価

ムムー(1998年製作の映画)
3.0
可愛いジャケットから、どんな素敵な子犬映画を観られるのだろう…!と思っていた所、蓋をあければ冒頭で流れるのは展覧会の絵からグノームのテーマ。これで想像していたものとは全く違う作品だと気づく。(ツルゲーネフの原作を知らずに鑑賞。)
豪華な屋敷に住む女主人。まわりにはたくさん物が溢れているのに心は満たされない。そして新たにやってきたのは逞しい大男。けれど彼は口がきけず感情を上手く伝えられない。その大男はある女の子に恋をし、相思相愛になるものの意地悪な女主人に引き裂かれてしまう。怒り狂う大男のただ一つの光は偶然見つけた愛らしい子犬だった。彼はその子犬を本当に大事に育てたのであった…
あらすじを聞けばそんなぶっ飛んだ話には聞こえないけれど、映像から滲み出るグロテスクな雰囲気がなかなかのものだった。視覚的に言えば食事に使われる生肉や切られる魚などをハッキリ撮していたり、潰されたくるみ?を掃く様子をかなり長い時間見せられたり。女主人の気味悪さもあいまってなかなか不思議な作品だった。
なんじゃこりゃ!という気持ちが先行してしまったので、もう一度じっくり見直したい。
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