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ハングリー・ラビットのtheocatsのネタバレレビュー・内容・結末

ハングリー・ラビット(2011年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

ネタバレ
ケイジものでは珍しく最後まで引っ張られる

視聴するとことごとく冴えない作品という印象になりがちのニコラスケイジ。しかし本作は「一体どうなるんだ??」という知的好奇心が最後まで続き、緊迫感もそこそこあり、ラスト落ちにはニヤリとさせられたという珍しいケース。

要は影の巨大な正義的私刑シンジケートにうっかり妻のレイプ犯殺害を依頼してしまったために、自らも後日その組織から別の殺人を強要されることになる男(→ケイジ)の話。
しかし、ケイジが殺害予定の人間は何らかの罪人ではなく、組織の存在を追及している新聞記者だったことから中々スリリングな展開となっていく。

とはいえ、そこかしこに私刑組織の構成員が入り込んでいて「それなら何でもありになるじゃないか・・・」という気がしないでもなかったが。それらご都合主義を差し引いても結構まとまっていた方だと感じた。

他の肯定点として脇役(というより準主役的)のガイピアースがちょい不気味クールな悪役としてピシッと引き締めてくれたのも大きい。
ケイジにはないシャープ感がピアースによって補われたとも言いうる。
※ケイジファンは承服しないかもしれないけれどスマンスマン

ラストは思いっきり匂わせたまんま終わりとはなるが、結果としては「正義の私刑組織」にとって不良分子と阻害要因(→記者)が殺されただけであり、「組織にとっての恩人」ケイジの記者殺害容疑も無罪不起訴となる上手い決着の仕方。なるほどねあの場面は正当防衛にもなりうるわけだ。まぁ記者にとっては不当・理不尽な仕打ちだったのは間違いないけれどもね。

022110
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