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ゴジラVSモスラのmitakosamaのレビュー・感想・評価

ゴジラVSモスラ(1992年製作の映画)
3.0
興行収入はシリーズトップでも、個人的にはイマイチだなぁ。別所哲也がインティジョーンズみたいなキャラで活躍するんだが、これまた似合わないんだ笑。その元妻の役が小林聡美。これまた80年代スタイルなんだ。

まぁ、その辺は置いといて、肝心の特撮パートがなぁ。モスラやバトラが街中で移動するシーンとか、とにかく安っぽいんだよな。ビルも箱感丸出しだし、戦車もミニチュア丸出し。合成も丸出し。
モスラなんか、いかにもレールに引いて引っ張ってますよって感じ。
なんというか、特撮で撮ることが目的になっててリアルな映像を撮る意識を感じなかった。
この後にCG待望論が出て特撮かCGかの不毛な論争がなされるが、背景としてはこの時代の特撮映画のリアリズムの欠落が大きな呼び水となった筈なんだ。
特撮もCGも問題は表現上の追求がなされないルーチンさにあるんだと思うが、今作には最もその中途半端さがあるよ。

脚本もねぇ、ゴジラにモスラ、バトラの三すくみ、それに人間のドラマも当然ある訳だから一つ一つはそりゃ薄くなるよ。
結果として物語はモスラを主軸になって、バトラとゴジラは完全に脇役。一応タイトルはゴジラでしょうに。
モスラは幼虫も成虫も生命感ないオモチャみたいな質感。女性や子供に人気のキャラとしてモスラを考えてたみたいだけど、オンナコドモがモスラをカワイイとは言わねーと思うんだがなぁ。おっさんが昭和の生命感溢れるモスラをカワイイというだけだよ。

そして噴火する富士山から突如登場するゴジラ。なんと地下のマグマを泳いで来たんだって。うっそーん?マグマを泳ぐて?!

バトラは蛹にならず一発変換で成虫になるのも、目からビームが出るのもなんなんだ。
モスラは幼虫は糸を吐けるが、成虫になると武器が無くなるので、鱗粉を捲くという謎の必殺技を繰り出す。撮影は金粉撒き散らして大変だったらしいけどね。

とにかく薄い!薄味だ。ウスゴジ。

あ、平成の小美人コスモスの衣装デザインは良いね。あと大竹まことのエキセントリックな守銭奴キャラも。
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