しあつん

月曜日のユカのしあつんのレビュー・感想・評価

月曜日のユカ(1964年製作の映画)
3.5
加賀まりこ演じるユカは、男を喜ばせることが女の使命と言わんばかりの母親の何らかの教えのもとに育てられたのだろう。

数々の男に身体は許しても、精神の本質的な部分に触れること、ここで言うキスは、自身の信仰の都合で越えられない壁となっている。彼女の生き様と、彼女に翻弄される男たちが描かれる作品。

彼女のメイクの感じからするとお化粧の仕方はもっと入念にしているはずだが、パフの捌き方などが軽い。彼女の性質もそうだが、全体的に軽いタッチで描かれているのが印象的。だからこそ、時折挿入される教会のシーンや、ラストのユカの表情および颯爽とした歩き方が重く光る。

ただ個人的に、この作品の加賀まりこについては煙草を吸っている姿と、お洒落な服装以外は大した魅力を感じられなかった。中原淳一の絵に出てきそうで、好きな系統のお顔のはずだが、動くとあまりピンと来ないこともあるのだな…と思った。
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