あーる

籠の中の乙女のあーるのレビュー・感想・評価

籠の中の乙女(2009年製作の映画)
3.5
訳がわからないのも納得です、BGMらしきものは一切なく、セリフも淡々と物語が進んでいく。唯一の祖父の歌だという音楽もほとんどラストに出てくる。
この作品はなんだろう、いきすぎた愛情でもなければ、過剰なほどの過保護とも違う。外部との接触をすべて切っているかというとそうでもなく、外の世界を知る(普通に会社員として働いている)父親がなにを目的としてそうまで閉じ込める理由が分からない。ただ少しずつ、異常さを緩めていけば家庭環境においての絶対服従、暴力、子を守るための嘘、当てはまる家庭もきっとあるはず。
また、本編には救いという文字が一切出てこない。人もそう、生き物もそう、道具なんかもすべてこの環境から安全に飛び出せる材料はなにもない。
久しぶりに意味がわからなくて気持ちの落ち込んだ映画でした。
あーる

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