あ

籠の中の乙女のあのレビュー・感想・評価

籠の中の乙女(2009年製作の映画)
3.1
特定の集団に入る/離脱するために自己破壊していく人間の姿、というのはランティモス作品で繰り返し現れるモチーフだ。

『聖なる鹿...』では家族としての形態を維持するために構成員を犠牲にする人間たちの物語だし、『ロブスター』も恋人同士の同質性を維持するために主人公は失明する。

本作では家族という体制維持のためにギチギチに縛り付けられた環境の中、徐々に自己崩壊していく子供たちの姿が描かれる。

純映画的というかまあ観ていて面白い!といった作品ではない。

楽しむために観る映画じゃなくてランティモス監督が好きな人が監督の作家性を理解するために観る映画って感じ。

あと白黒猫のシーンあまりにも辛すぎる。ほんと動物への当たり容赦ないよランティモス...。
あ