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ミッドナイト・イン・パリのfernのネタバレレビュー・内容・結末

ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます


この映画は、一言でいうとファンタジックなラブコメディー。

ウディー.アレンが大好きであるらしいパリの街を舞台にしています。

最初に流れるパリの映像が本当に美しい。

色彩もいいし、音楽もいいし。

主人公のギル・ペンダー(オーウェン・ウィルソン)は、売れっ子の脚本家ですが本当は作家になりたくて
婚約者と共に訪れているパリに住んで作家になることを夢見ている。

このギルさんが、芸術家気質なんだけれどもどこか抜けていて軽くて面白い人なところがとても気に入りましたよ。

夢見がちなギルに比べて現実的な婚約者イネズ、二人は最初からやることなすことちぐはぐでこの二人本当に愛し合っているのか?
と思いましたが、自分にない物を持っている人を好きなるように我々は遺伝子操作されているのでこんなカップルもありか、と思ったのですが。

ある夜、一人でパリの街をうろついていたギルはクラシックカーに乗っている人たちに呼び止められて車に乗り込んだことからあこがれている1920年代のパリへとタイムスリップするのです。

そこで出会う大芸術家たち、フィッツジェラルド(華麗なるギャツビーを書いた作家)、その妻のゼルダ、ピアノを弾きながら歌うコール.ポーター、ヘミングウェイ、ピカソ、ダリ、などに驚き感動しながらも夜ごと親交を重ねていくギル。

観ている方もミーハー的な気分で興奮してしまうすごい面々、それぞれの芸術家らしい個性的な会話がとても興味深いです。

タイムスリップは映画でよく使われる手法ですが、タイムスリップを使って昔は良かったって本当にそうかな?それはいい面だけを見ているからじゃない?昔はよかったと言っても始まらない、今この時代現実を生きていかなくちゃと言うメッセージが軽い感じで込められていました。

そこで出会ったピカソの愛人アドリアナに、次第に心惹かれていくギル、ギルが1920年代にタイムスリップしている間に知識人ぶる男ポールと浮気をしてしまうイネズ、二人はどうなっていくのでしょうか?

二人の関係も気になるところですが、芸術家たちとのもエピソード(フィッツジェラルドの妻ゼルダの自殺を止めたり、自分の描いた小説をガートルードスタインに読んでもらったり、ダリにやたらサイの話をされたり)
も、とにかく楽しくて、パリの街は美しいし、音楽も素敵で観終わったときには、心地よくなって、いつかはパリに行ってみたい!と言う気持ちにさせてくれる映画でした。

アンティークショップに勤めているガブリエル役の女優さんが魅力的で、最後にギルがガブリエルと偶然に再会する場面もおしゃれで素敵でした。
(後日調べてみました、レア・セドゥと言うフランスの女優さんで最近の映画『アデル、ブルーは熱い色』
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