【ゲテモノとしての面白さ】
BS録画にて。
薬師丸ひろ子、原田知世に続いて売り出そうとして角川により公募を通して選ばれた渡辺典子の初映画登場作。
渡辺典子は結局、薬師丸ひろ子や原田知世のようにはブレイクせずに終わりました。
それを知っている現在から見てみれば、「いや、結構がんばってるじゃん」と言いたくなります。
だって、一人二役、いや、三役なんですよ。最後にはキスシーンもあるし。直接脱いではいないけれど、解釈のしかたによってはそういう風に受け取ることも可能なシーンがある。
今なら、こんな「アイドル映画」は作れませんよ。ヌードはもちろん、キスシーンすらない映画がほとんどなんですからね。
つまり、今のアイドル映画はそういう面で根性なしなんですよね。
別段、昔は良かったと言いたいわけではないし、この映画も「愛はすべてに勝つ」という安易な終わり方になっていて、「ここまで頑張ってきたのは何だったのだ!」と言いたくなるんですけど、まあそれはそれ。
最初に真田広之と渡辺典子の若い忍者がカップルで登場して、ああ青春映画なのかなと思うんだけれど、それが見事に裏切られるところも含めて、「一度くらいは見ておいたら」という映画になっていると思いました、はい。