10代の頃に観ていたら感じることは違ってたかなぁ。blue。
言葉にするのは難しい、まだ何者でもない青い青い時間。2001年の作品だけど今でも新鮮な映像と、市川実日子さんと小西真奈美さんの対比する存在感。二人とも当時は21、22歳ぐらいなのかな。さりげない制服と紺ソクも、なんかいい。
女子高に通うキリシマと遠藤は、同じクラス。女の子が女の子に憧れる時間。タバコに火をつける指先。背中合わせで比べてみるサイズ。二人で降りた海。突然の告白。ありがとうのキス。大好きだよのキス。夜から朝にかけて二人歩いた道。
女の子の友情は、時々男性の登場で崩される。どうして嘘をつくんだろう。
全体的にあまり寄らず、引きの絵で撮影された本作はただそこにいる淡い塊をただただ写していて目に焼き付けたいシーンが沢山あった。まるでそれはあの頃撮った写真みたいに。
知らない音楽や世界の画集を持って大人と恋をする遠藤はいつも自分には何もないと言う。そんな遠藤に強く憧れるキリシマは、絵を描くことを始めた。手にしたいものへとずんずん進んで行く。いつのまにかキリシマは遠藤を追い越して、手を引いて走る。
空の青と、海の青。二つの青は交わらない。