Praline

寒い国から帰ったスパイのPralineのレビュー・感想・評価

寒い国から帰ったスパイ(1965年製作の映画)
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ジョン・ル・カレの原作をかなり忠実に映画化、改変は全くないと言ってもいい。全編に渡る会話・証言・告発・検証…ヒリヒリするようなこれぞスパイのお仕事、簡単に銃を抜けるジェームズ・ボンドの仕事のいかに楽なことか。この冷酷なまでのリアリズムをもってル・カレは、大衆を守るという大義のもとに個人の犠牲を厭わない思想への警鐘を鳴らした。映画でもしっかりその空気が再現されており、特にラストのやりきれないほどの空しさは際立っている。
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