MURANO

世界中がアイ・ラヴ・ユーのMURANOのレビュー・感想・評価

世界中がアイ・ラヴ・ユー(1996年製作の映画)
4.1
ウディ・アレン、これ以降に作った作品でいろいろな街での恋模様を描いたけど、この映画はそれらのエッセンスがすでに全部詰め込まれてて、さらにミュージカルというてんこ盛り。

ニューヨーク、ヴェネツィア、パリ・・・美しい街で、いろんな男と女が、くっついたり、離れたり。そして、歌ったり。

♪ 愛に見放された もう恋はしない 愛よさらば♪ と歌うけど、結局何度も何度も恋してしまうのが、やっぱりウディ・アレンですね(笑)

そして、ウディ・アレン節を彩る豪華キャストたち。あれだけ集まると、ちょっとした交わりだけでもクスッと笑わせてくれて面白い。

いやさ、これは彼の映画だから仕方ないけど、ウディ・アレンに恋してしまうジュリア・ロバーツって!! そんなまさかのロマンス、「おいおい」という感じが笑わせます。

その「おいおい」は、途中でちょっと出てくる囚人役ティム・ロスにも当てはまり、本筋と関係ないところでウケちゃいましたよ。

さらに、ミュージカルとしても、妙な唐突感が面白かった。

例えば、ハリー・ウィンストンで指輪選んでて、いきなりエドワード・ノートンが歌い出しちゃうとか。お葬式シーンなのに、気づいたら歌が始まっちゃったりとか。

恋の始まりも、歌の始まりも、いつも突然なんです。でも、それが、いつでも「アイ・ラブ・ユー」でいいんだよ、というメッセージのように思えました。

そんな明るさが、素敵な映画でした。
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