排路

サイコの排路のレビュー・感想・評価

サイコ(1960年製作の映画)
2.0
志半ばで殺されちゃったからつまんない

前半は男の視線に晒され、これからどうなんるんだとハラハラしながら見れる。

でも後半になると、おそらく多くの観客の興味は同じものに注がれる、女が殺されたことは知ってて、ノーマンと母の関係が謎だから、物語も着地に向けて進まざるを得ない。あらかじめ設定されたゴールに向かって。

だからそれが解決されるんだろうという流れが推測できて興醒めだった。

全ての観客が同じ違和感を共有するより、もっといろんな可能性が秘められていて多様で創造的な意味を作品に見出せるなら面白いけど、勿体ぶりながら着々とゴールに進んでくる感じが気に入らない。だからこの映画の寿命は短いし、フィーチャーされるシーンも固定される。

ノーマンの事実を知ったサムとレイラが受け入れ難いという反応をするのも、だろうなって思う。

でも外に出ていって欲しいのに弁当があるからと言って外に出ないサムの同僚だったり、ノーマンの母の埋葬用の衣装は自分が選んだという保安官の妻には、抜け感とかギャグを感じてよかった。
あと密室の恐怖とそこに入っていってしまう感じは映画的だと思うし、覗きはヒッチコック的なテーマなんだろうなと思う。

あともっとノーマンがノーマンとして暴力を振るうシーンのノーマンの後ろめたさも感じたかった。しかし題名がサイコなんだからしゃーないんだろう。。

2回目だからなんとも言えないけど、先は見えないけど方向性はそれしかないってどうなんだろ
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