マチダ

レディ・イン・ザ・ウォーターのマチダのレビュー・感想・評価

4.8
タイトルロールのヒロインが裸で名前が“ストーリー”という、むき出しの物語を描いた清々しいまでの自己言及映画。
今観たら『アンダー・ザ・シルバーレイク』にも通じる関係妄想な話。映画に参加しないと解らないし楽しめない所てる。こちらは妄想ではなくファンタジーの真実だけど。後、インド映画でよくある、あるべき存在としてあるべき形になる話でもあった。『きっと、うまくいく』などが楽しめたのはこの映画が伝えようとしてることが入ってきたからかも。
後半、シャマラン自身が演じる登場人物がレディインザウォーターと会話してるところで、この本(映画)は10年しないと評判にならないだろうし、この本が原因で死ぬのか(この映画で作家生命終わりなのかと解釈出来るような)と不安気に語ってるのが予言めいて面白い 。「君は命の恩人だ」って台詞の命の意味が、宿命や運命としての命のって感じの広さで、意味深重だった。
感動と苦笑いとか、理解する瞬間と馬鹿馬鹿しさとか相反する様な感覚が同時に起こる映画好きかも。

あと、アパートの地下の水中の部屋、ダリオ・アルジェントの『インフェルノ』思い出した。あちらも観念的でお伽噺みたいな映画だ。
マチダ

マチダ