チッコーネ

僕たちの時間のチッコーネのレビュー・感想・評価

僕たちの時間(1991年製作の映画)
3.0
ビートルズファンのオヤジの同調圧力が本当に嫌いなので、ゲイ映画なのに本作の鑑賞も先延ばしにしてきたのだが、ようやく観た。

少数のキャラクターによるミニマルな人間関係を描く作品だが、監督の視点には突き放すようなところがなく、常にあたたかい。
16ミリあたりで撮っていそうなラフな映像も、インティメイトな雰囲気の醸成にひと役買っていた。

ブライアン・エプスタインを演じた役者は、本人より不細工だが、紳士的な物腰で人間的な魅力を漂わすことに成功している。
一角のノンケをも魅了した彼が、自身の屈辱的な過去を語る場面も率直で良い。