ミレーの落穂拾いに着想を得て、グラヌール='拾う人'をテーマに、現代の拾う人を追って様々な場所を訪ね歩く。
アニエスが言う現代の拾う人とは、廃棄された食べ物や廃品、収穫後畑に残った農作物などの「ゴミ」を拾う人達のこと。ストリートもマルシェもヴィンヤードも、フランスがまるでゴミの国に見えるほど大量の「ゴミ」が映し出される。フードロスをメインテーマとしたエシカルな内容ですが、"捨てる神あれば拾う神あり"なんてラップが流れたり、度々遊び心のあるシーンが挟まれたアート作品としての一面もあるドキュメンタリーでした。
劇中'2000年'というワードが何度も出てきてミレニアムを強く意識している感じがしたけど、21年後、現在のフランスは一体どんな風だろう。
※映画を見ているとゴミの定義が曖昧になってきて、普段ゴミと呼んでいるものがゴミに見えなくなってきたため、レビューであえてゴミに鉤括弧をつけました。