もも

ダンサー・イン・ザ・ダークのもものレビュー・感想・評価

3.5
GWに見る映画ではなかったようだ…。ずっと重苦しい雰囲気が漂い、何か悪いことが起こりそうな予感が渦巻く本作品。少し救いがあったとすれば、ミュージカルシーンが明るかったというところだろうか。ミュージカルシーンになると、場面の色彩も少しだけ鮮やかになり、セルマの笑顔も印象的に輝く。しかし、それは彼女の幻想に過ぎないのだが…。
「鬱映画」としてしばしば紹介される本作品。たしかに、何もかもが悪い方向に行き、報われないような展開になっていくのだが、もう少し何かが違っていれば、あんな結末にはならなかったのかもしれないと思ってしまう。もう少しセルマが強く主張していれば…、ジェフがもう少しセルマの力になっていたら…、裁判がもう少し慎重に進んでいたら…。
このように、考えてもしょうがないことを考えてしまう(引きずってしまう)のが、本作品が「鬱映画」と呼ばれる所以なのかもしれない。
本作品は間違いなく、これからも深く印象に残る映画のひとつだと思う。
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