超大ヒットした一作目より二作目の方が面白くなった映画っていくつかあるけど、代表はこれだ。これがなければ、ここまでシリーズのファンになることもなかったろう。
話が解決せずにブツッと終わってしまう連続ドラマのような終わり方、今だったら翌日にでも続きを観たいと思うが、当時リアルタイムに劇場で観た人々は3年も待たされることになったなんて、よく耐えられたなとも思うし、同時にこれを劇場で観れた世代が死ぬほどうらやましい。
スター・ウォーズと聞いて誰もが思い浮かべるヨーダはこの作品で初登場するし、メインテーマと同じくらい有名な帝国のマーチもこの作品で初めて流れるのだ。
ジョン・ウィリアムズの音楽が一番脂が乗ってた頃がこの頃じゃないか。一作目にもあったレイアのテーマ、それに加えて、ハンとレイアのテーマ、ヨーダのテーマ、ダースベイダーのテーマ、etc... オペラのように人物や惑星のモチーフを音楽で描いていて、サントラを聴くだけでも退屈しない。劇中なんども流れる、憂いのある、それでいて宇宙の深淵さも感じるメロディは病院船のテーマなのか、あれはそれが本編では一度も流れないEP7の予告編にも使われたほどいい曲だ。
ハンもレイアもこの作品が一番かっこよく美しく撮れてると思う。ラリってるせいか少し目がうつろなレイアがちょっとセクシーだ。この作品で見られる陽気なヨーダに次に会えるのは37年後になってしまう。
斬新すぎる世界観と特撮で観客の度肝を抜いた一作目、そこにドラマの面白さと奥行きとシリーズ随一の重厚感が加わったのが帝国の逆襲だ。
これ以上のSF映画に出会うことはもう一生ない気がするし、なくてもいいとすら思える。