鹿shika

バスキアの鹿shikaのレビュー・感想・評価

バスキア(1996年製作の映画)
4.2
ストリートアーティストのバスキアは、たまたまカフェにいた美術評論家とアンディウォーホルに認められ、一躍有名になり、天狗になる。それと比例するように、友達や彼女から見捨てられ、孤独を感じるようになる。
生前彼の友人だった監督が、それを映画化する。

バスキア展があれば欠かさず行っております。
サンフランシスコに旅行したときはウォーホル展にも行った。
まさかこの2人が友人関係だったとは、、
つうかウォーホル役がデビットボウイだったの初めて知った。
上手すぎない!?ウォーホルがどんな人か全く知らないけど上手すぎない!?

バスキア然り、自分の交友関係が豪華になったり、収入が増えると、
これまでの友達や彼女の勘定を支払ったり、支払われたりした友人たちのプライドも砕かれたりと、交友関係に亀裂が入るのは当たり前だと感じた。

でも新しい交友関係にはビジネスが絡んでくるから、深い部分を話せないし、
その関係に客観的になってしまう。
そして薬で自分を繋ぎ止めようとして、どんどん悪循環に、、

バスキアが「絵をやめたい」と言うシーンは心が裂けそうだった。
そして唯一の友人アンディの後を追うようにして27歳の若さでこの世を去った。
それはそれで現世から解放されて良かったのではないかと言えるような、現世が地獄だったのでは。と思ってしまうような人生だった。

アンディはバスキアを利用していたのでは?と言う噂が今もあるようだが、
これは事実であったとしても否定したい。
そうであったとしても、バスキアの唯一の心の拠り所になっていたことは間違いないのよ。きっと。
鹿shika

鹿shika