Ryan

バスキアのRyanのレビュー・感想・評価

バスキア(1996年製作の映画)
3.3
ノミと寄生虫とヒルの違いは?


ストーリー
ジーナの部屋に転がり込んでいたストリート・アーティストのバスキア。彼は美術評論家ルネに注目されたことから、アンディ・ウォーホルに認められ、一躍有名になる。だがそれと引き換えに、ルネやジーナの心は次第に彼から離れて行くのだった......。


主演 ジェフリー・ライト
監督 ジュリアン・シュナーベル


親友バスキアを描いた伝記映画。
「バスキアとウォーホル」2人の天才の出会いと別れ。
「バスキアを利用したウォーホル」と言われるが、今作は"仲間内から見た"別視点。
とても面白いが、バスキアの苦悩と葛藤が伝わったとは言えない。
どこまでが本当でどこまでが"仲間内視点"が入っているのか?そちらが気になるところ。

この時代の天才を描きつつ、その中心にいた「バスキア」への尊敬と無念さが描かれていると思う。
この時代のこの瞬間、あの時を知っているからこそ出せる"色"がこの作品には確かに存在しており、彼ら天才が生きた時代を感じさせてくれる。
しかし、どうもバスキアを描くには物足りない。
特に思ったのは「バスキアとウォーホルの関係」だ。
現実とこの映画では差異がかなりあり、その"謎"を描いてくれるものとばかり思っていただけに残念。
個人的に「ウォーホルがバスキアを孤立させた」と思っていたので、違った視点からのアプローチには驚いた。

かなり豪華なキャストが集結
デビッドボウイを中心にギレルモデルトロやゲイリーオールドマン、デニスホッパーにクリストファーウォーケン。
ちょい役でウィレムデフォー。
そして1時間23分に数秒だけ映る無名時代のサムロックウェル等、探せば多数出演しているだろう。

この映画を観てバスキアの孤独を知ったというより、バスキアの書いた意味が少しは理解出来そうになった。
Ryan

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