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悪い種子(たね)のかずシネマのレビュー・感想・評価

悪い種子(たね)(1956年製作の映画)
3.6
「駄目だこいつ…早くなんとかしないと…」という夜神の月さんの台詞が頭に過ったw
これは説明書通りのサイコパスだな。
他人に全く興味がなく、共感もない。
自分しかない。
ご両親や環境に問題は無さそうなのに…言及されていたけど遺伝は実際どうなんだろう。あんま関係ない様な気がする。

原作とはラストを変えてあるらしい。
あの可愛らしいエンドクレジットも作品の内容を和らげる為に演出されたものみたいだ。確かにその方が子役の為にもなるよな。

男の子のお母さんの痛々しさがリアルだった。
あれを抱えて生きている人は沢山いて。
また、女の子のお母さんの憔悴しきっていく様子もリアルだった。
相談しようにもできず、いざ相談出来そうな時にはタイミングが悪く邪魔が入って…気の毒でたまらなかった。。
只、お祖父ちゃん(お母さんの父親)、ちょっと鈍くない…?
あそこまで話を聞いていたなら少しくらいは予想を立てられそうなもんだけどな。
あと、掃除のおっちゃん、もうちょい上手く立ち回れよwと。なしてわざわざ危なくなる様な事を…。

ある意味、この少女も気の毒なんよな。
まだ子供なのに、見た目から受ける印象や表面的な事でしか大人は見てくれていなかったって事やから。
何かが無ければ、母親も先生も、他の大人も、彼女の中身・本質を見ていなかった、見ようとしなかったと思う。
仮にこの娘がサイコパスでも何でも無く、事件も何も無かったとしても、何処かで大人とぶつかっていたと思う。
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