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JAWS/ジョーズのあのレビュー・感想・評価

JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)
4.2
陸に上げられたり、竜巻にぶちこまれたり、頭の数をどんどん増やされたりと、大変ご多忙を極められておりますシャーク様御一行には、いい加減休ませてやれよと思う今日この頃。ついに本作の鑑賞に至りました。

まずあの船でロイ・シャイダーがボーっとしてたら、シャークが「こんちゃっす、(カメラ)回ってますか?」って感じで出てきて、ロイ・シャイダーがピクってなるところがシュールでよかったです。ロイ・シャイダーしかり、イングリット・カーフェンしかり、すっとぼけたハトみたいな顔した俳優は個人的にツボです。まあそんなことは置いといて...

それにしても、やはり「激突」のスピルバーグということで、見えない相手の存在を際立たせる演出がピカイチです。特に本作では背ビレやタルが上手いこと機能していました。また、カメラが水中に潜ったら身構えてしまうところには、監督は違いますが「絞殺魔」の画面分割みたいな怖さがありました。

しかし一番見事だったのは、沈んでいく船の傾きを計算しながら巧みにサメとの闘いを演出していたところです。あれを本当の海上でやったというから驚きです。あと闘いが終わった後の、夏休みのプール終わりみたいな恍惚とした脱力感は、スピルバーグらしさなんでしょうか?「激突」でトラックを崖下に落とした後みたいでした。
あ