このレビューはネタバレを含みます
鑑賞前は海に行かなければいいだけなのに、と思っていたが、為政者や観光客の慢心がとてもリアルな映画だった。
経済や利益のためにトップの判断が鈍り、一般市民から犠牲者が出ること、危険なサメ駆逐に取り組むのは(言い方は悪いが)下っ端たちであること。
45年前に公開された話とは思えず、原爆の話も胸が痛くなった。
ついでに賞金稼ぎが小さなボートでサメ退治に向かう姿は正気と思えなかったが、コロナ禍で旅行しようとする人々がたくさんいるように、これが現実なのだ。
サメロボット(私には本物にしか見えない)が水に弱いため、サメが映るシーンを最小限にしたそうだが、見えない方がはるかに視聴者の恐怖を煽る演出になったという。この「ピンチをチャンスにする」精神がすごい。