名作でもあり傑作な映画
ファーストショットから息をのむ美しさ。映像がまず良い。陰が美しい。群衆が動くことで絵的に面白い。序盤ですでに映像的に面白いので話の本題に入るまでで満足。家の中のガラスから海しか見えないというのが好き。海は絶えず動いているので地味なショットでも画面が死にません。船の上でも電気が消えてシルエットになったりと画面のバリュエーションが豊富。序盤からずっと絵的に面白い。
内容は単純でサメを倒すというもの。海に落ちたら死亡確定のようなルール作りがわかりやすい。話が単純で単調かと思いきや、次第に役立つアイテムが消失していく展開や演出の良さで単純な話でもかなり面白くしていると思いました。
ミスリードが複数あり、緊迫感が持続します。そのミスリードではサメを直接見せず、何かまずいことが起こりそうな雰囲気作りでハラハラしました。また、サメを怖いものだとさらに思わせるための昔話を語る場面では、10秒ぐらいのロングショットが続くことでゾッとさせてくれます。
ラストは感動させるものにはならず、倒して終了なのがスッキリしていて良かった。
サメ映画ですので少しグロテスクな場面はあり、そういったのが苦手な方は見ない方がいいかもしれません。
絵的に面白いですし、演出も良いなぁと映画鑑賞中ほとんど思わせてくれました。言わずと知れた名作ですが今の時代にも通じる傑作。