どれだけダサさを追求するか
そんな義務すら感じる副題と
すっからかんなドラマをスローの多様でなんか重厚っぽくみせたり
とりあえず主題歌を流して感動的っぽくするハリボテ演出
※褒めてます
とにかく面倒でウザい環菜さん(加藤あい)の存在も“海猿”のワクワクポイントです
身の丈にあった1作目から一転
マイケル・ベイのダメなところだけを煮詰めたような背伸び映画
ただこの“海猿”シリーズ
海上パニックアクション映画に切り替えた本作から、
最終作の4作目に向けてトライ&エラーを繰り返すことで作品の質がどんどん良くなっていきます
まず基準点となるのが
この”LIMIT OF LOVE”
以下が個人的な”海猿”の楽しみポイントです
・邦画最高レベルのスペクタルシーン
・面倒でウザい環菜さん(加藤あい)
・クライマックスは潜水シーン
ツッコミどころは満載なものの
邦画でこのレベルの海洋パニックアクションを観れたことが当時は嬉しかったなと
そんな映画です
酷評も多い2作目
1秒を争う絶体絶命の状況で長々とプロポーズしたりと本当に観てて苦痛です
全体を通して脚本は酷いです
一般人を連れて3分以上の潜水を余儀なくされるシーンがあるのですが
たどり着く先の火災が鎮火しているか分からない状況なので賭けなんです
肝心の潜水シーンを描いていないことも問題なのですが
1番の問題点は司令室での会話です
上司「スプリンクラーが正常に作動している確率は?」
部下「おそらく…50%です」
…そりゃそうだろうよ
全く意味のないこの会話
緊迫感を煽りたいのか…何がしたいのか…
これはごくごく一部です
お分かりいただけたかと思いますが
これが”海猿”のドラマパートの品質です
なのでそこらへの期待は禁物です
潜水シーンに繋げるためだけに海中に残されるような展開もご愛嬌
潜水シーンを入れるための方法がこれしか思いつかなかったってことで目を瞑りましょう
フジテレビの余計なサービス精神なんです
実は興行収入が凄くて1作目が17億だったのに対してこの2作目は71億
去年(2022年)まで日本歴代興行収入のトップ100に入っていたほどのレコード保持者
(興行収入が高い事と面白いかどうかは別問題だけど凄い)
後世に残る名作ではなくても
邦画でVFXを多用した作品が作られるようになった礎な作品の一つ
邦画史の文脈としては押さえておきたい1本
1作目と本作の間にテレビシリーズを挟んでいるので、佐藤隆太とか時任三郎との関係が知りたい人はレンタルで補完しましょう
ぶっちゃけ映画シリーズだけでも大丈夫です
サブスクでいつか日の目を見てほしい
無理なんだけどね