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ローズ家の戦争のnのレビュー・感想・評価

ローズ家の戦争(1989年製作の映画)
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PTAが『ファントム・スレッド』製作時に観直したというやつ。

最初の45分は、後々に起こることへのセットアップに使われるので、けっこう観てるの厳しめ。途中で観るのやめようかと思ったくらい。

画はヒッチコック的というか、かなり凝っててイイのだが、編集のリズムは気にしないタイプの人っていうか。ちょっと鈍重な印象を受ける。

ただそのあと、嫁が離婚切り出してからやっと物語が動き出すのだが、そこからは面白い。
冒頭のトーンからはかけ離れたところまでいく。ま、ほとんど殺し合いなんだが。
わりと「あ、そこまでやる?」みたいな。小便のとこなんかね。

最後の最後、青い画面にシャンデリアの上に横たわる2人の画なんか、超美しい。

てかこれ、最後2人がああなるってことはダニー・デヴィートの弁護士は必然的にあの2人の最後までの過程は知り得ないわけで...彼がクライアントにこの話を語っているっていう設定は「反則」だよね...ま、いいんだけど。

ジャーナリズム的にもっと語られてていい作品だと思うんだが。意外とこの作品がこういう面白さがあるって、伝わってない気がする、そのまま忘れ去られていくとしたらもったいない作品。

とはいえ、思い返すとちょっとヘンな映画であることはたしか。
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