コンリーに愛人役をさせたら右に出る者はいない！ってくらい不遜で美しくて残酷でした。周りに対する高圧的な態度にもちろん最初は好感なんて持てないのですが、少年の視点から垣間見えてくる、荒れ泣く姿や、舞台ではなく川岸で楽しそうに歌う素朴な姿、田舎で出会った女性に懐く姿、少年への言葉から、あんな態度も、見下されないように、捨てられないように、露頭に迷わないように、自分を守る為に気丈に振る舞っていただけなのではないかと思わされる。連れてこられた少年に出会った時は自分の境遇を重ねていらついていたのかもしれない。本当は誰かに大切に愛されて幸せになりたい、ただそれだけの普通の女の子なんだろうなあと思うと彼女の運命が切ない。
