タケミ

パルプ・フィクションのタケミのレビュー・感想・評価

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)
5.0
何度も覗きたくなる万華鏡のような。

映画における、キャラクターたちのお喋り「小咄」の効用を発見したタランティーノは、映画全体のストーリーと小咄とを自在に組み合わせ、アクロバティックな着地を披露してみせた。オリンピック記録ばりの。まだこのエンディングを超える技は編み出されていない。

小咄はキャラクターを説明し、映画のテーマを重層化させる。
たとえばギャングのボスの妻をマッサージする件。

任務までの時間つぶしだった小咄は、トラボルタの章のひな型のなって悪い予感の通低音になる。
さらにボスは別の章で過剰なマッサージを受けることに。
映画がおわったあと、ぼくはひとりごちる。
足のマッサージはどこまでセクシャルなものになるのだろう。こうして映画は観客の実人生につづいていく。

ところで、タランティーノは足の指フェチだ。
タケミ

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