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パルプ・フィクションのPyのレビュー・感想・評価

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)
4.3
真のアンチ予定調和?!
絵のぶつけ方を知っている!

ストーリーに関係の無い会話もあえて練り込まれており、その後に起こる展開のインパクトを促進させるスパイスのような存在になっている。異種配合とでも言おうか、絵と台詞のギャップの効果を良い意味で乱用されている。コメディかと思えば次の瞬間ホラーな展開に、その逆も繰り広げられる。アクロバティックな緩急。これぞタランティーノパワーか…。「ここはさすがに切って良いだろ」というシークエンスも、次のカットへウリとなっており納得させられる。

アンチ予定調和が意図した異化効果を生み出し、意味のあるカットへ繋いでいる。観客を騙し遊ばれる、非常にシュールでクールな映画だ。
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