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パルプ・フィクションのxyuchanxのレビュー・感想・評価

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)
4.9
再ログ。タランティーノの最高傑作。

ゴダールの「離ればなれ」の最後に語られた続編の可能性から生まれた。

関係なく思えた人々の人生が時間軸をズラした脚本の中で複雑に絡み合っていく。こういった群像劇は難解な映画や、歴史モノなど以外では、少なくとも主流では無かったはずだけど、この作品以降、多くのフォロワーが生まれた。

この作品が傑出してるのは他の要素も素晴らしいから。たとえば豪華なだけじゃなく味のあるキャストたち、登場人物たちのキャラ設定、プロット、テンポ、台詞、映像、音楽などなどの諸要素、そして、全体をまとめるチープでクールなノリ。

「あのときトイレに行かなければ起きなかった悲劇」= 人生はちょっとした事で取り返しが付かなくなる、がテーマとも言われる。振り返ってみると…確かにヴィンセントだけじゃない。

ジュールスが語る「エゼキエル25章17節」、ユマ・サーマン演じるミアとヴィンセントのダンスシーン、ブッチの懐中時計のくだり、トイレのヴィンセントなど、数々の名シーン。マーセルスとファビアンもかなり笑えるよね。このサントラのお陰で数々の名曲が更に知名度をあげた。

そして、この作品の凄さはキャスト達のその後の活躍を見ると再確認できる。

「サタデー・ナイト・フィーバー」や「ステイン・アライブ」のあとコメディ俳優化しつつあったトラヴォルタがこの作品によって復活。サミュエル・L・ジャクソンは初めて主役級の役を得て一気にスターダムに、「ダイ・ハード」後のブルース・ウィリスも役の幅を広げた。ユマ・サーマンもこの後「ガタカ」や「キルビル」など全盛期に。マーセルスを演じたヴィング・レイムスはこのあと「ミッション・インポシブル」シリーズに全作出演を果たしてる。

我が青春の一本「グラン・ブルー」のヒロイン役だったロザンナ・アークエット、そしてティム・ロス、エリック・ストルツ、クリストファー・ウォーケン、ハーヴェイ・カイテル、カメオでスティーブ・ブシェミなど豪華すぎる脇役たち。

個人的にはタランティーノの他作品を観るとついこのクオリティを期待してしまって肩透かしを食らうかたちに。

やはりコイツが最高です。

Kafuna Burgers
Red Apple Cigarettes

この動画も勉強になります🤔
How Tarantino Steals From Other Movies
https://youtu.be/KYM_ZRjPD-A
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