このレビューはネタバレを含みます
クエンティン・タランティーノの名前を世界中に知らしめたこの映画に出会ったのは、高校時代。ご多分に漏れず僕も気触れた。
それを、今年遂に映画館で体験してしまったの。何度となく観た映画なのに、「大きさ」が違うだけでこんなに感動するだなんて。冒頭のサーフィン・ホットロッドミュージックに鳥肌が立ち、その後のタイトルバック、このフォントだけでやられてしまう。
「パルプ・フィクション」は楽器を持たない、楽器を演奏出来ない者達が自分達のレコードコレクションからビートを作り、ラップを乗せ、音楽にしてしまったように、タランティーノが愛した映画や音楽や雑誌を詰め込んで、作った紛れも無い「映画」なのだ。
映画のクライマックスでサミュエル・L・ジャクソンが聖書を引用し、人生の転機について語るシーンが大好きだ。映画を観る意味がそこにあると思う。「映画」という聖書に啓示を受け人生を決めてしまうような瞬間。その瞬間がこの映画にはあるのだ。大好きです。