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K-20 (TWENTY) 怪人二十面相・伝のsithmaroのレビュー・感想・評価

3.5
怪人20面相の映画ではあるのだが、江戸川乱歩のソレを期待すると肩透かしを食らうかもしれない。
ただやはり少年探偵団がどんな作品かをある程度理解した上で鑑賞した方がより楽しめる作品ではあると思う。

第二次世界大戦が回避された、我々が知っている歴史とは違う時間軸…つまりパラレルワールドが舞台となっている。
この辺りの根本的な世界観を受け入れられるか、否か、ここが評価の分かれ目にはなるだろう。
スチームパンクとディストピアの融合した世界観は日本の実写映画ではまず見ない設定だけに新鮮。

監督、脚本の佐藤嗣麻子は『エコエコアザラク』から好きな作風ではあったが、今作品の前の『アンフェア THE MOVIE』がやや残念な出来ではあった分、過度な期待はせずに観ることができた。
(ドラマの『アンフェア』は好きですが)
佐藤嗣麻子の作品としては、これまでの作品と比較してもエンターテイメントに徹しており、ミステリー要素薄めでアクションマシマシ。
ポップコーン片手に気楽に観られる映画になっている。

まぁ、さすがにラストの反則レベルのどんでん返しはビックリしたけど(笑)

ここからはまったくもって個人的な意見だが、佐藤嗣麻子って人は監督、脚本家としての才能は旦那の山崎貴なんかより上だと思う。
『SPACE BATTLESHIP ヤマト』の脚本家ということで汚点を残した感はあるが、もうちょっと評価してあげてほしい人だと思う。
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