あずき最中

ピンポンのあずき最中のネタバレレビュー・内容・結末

ピンポン(2002年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

原作未読、アニメ視聴済。
アニメ視聴組からすると、ちょっとかけ足すぎる気もしたけれど、2時間にしては重要なところはちゃんと拾えていて良作かと思う。

窪塚さん扮するペコさん、不遜な感じが良かった。あと体がめちゃくちゃ軽いのも、よくぞ再現してるなと。
関係ないところだと小顔なのと、ばちばちの長いまつ毛に見とれてしまった。

スマイルの方は、原作より出番少なめな気も......?
「僕、先に行くよ」がさらっと言われてて、こういう表現もありかと思ったり。アニメ版より内向的な感じが色濃くて、ヒーローを待っていた感がとても強く出ていた気がする。

クライマックスの速攻VSカットは、語りはないのにそれぞれのキャラクターが色濃く出ていて好きだったなあ。

あと、ドラゴンとアクマの会話について。
アクマの「(ドラゴンが)試合前トイレにこもる理由が卓球をやめてから分かるようになった」的なセリフ。

アニメをみても真意が読めずにいたんだけど、映画を見て思ったのは、ドラゴンは「自分のため」と言いながらも結局誰かの期待に応えるために卓球をやっていて、試合前のトイレの時間こそが、良くも悪くも「本心をさらけ出せる時間」だったのかなと。

アクマも海王にいる間は「風間さんに認められたい」という気持ちで卓球をしていた。けれど、海王を辞めることになって、他人の評価なんか関係なく自分に向き合うことで、少したくましくなった。

ドラゴンがもある意味、アクマと同じように「他人の評価を気にせず卓球をしたい」とか、プレッシャーに打ち勝つにはどうすればいいかとかを考えていたのかなと思うと、なかなか哀しいものがある。

んでもって、アクマは尊敬する人から離れたことで、ようやくその人の苦悩を理解したんだもの、そりゃ「少し泣く」だわ......。

試合シーン等々、役者さんの演技も光っていて良かった。
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