のんchan

日曜日が待ち遠しい!ののんchanのレビュー・感想・評価

日曜日が待ち遠しい!(1982年製作の映画)
4.5
本作がトリュフォーの遺作‼️

"土曜の夜、気軽に観るような作品"
として、トリュフォーはミステリーの雰囲気を失わないように敢えて白黒にし、大半は夜で雨が降っているシーンが多く、最初から最後まで女性が活躍して真相究明する、トリュフォーが拘ったスタイルで表現していてとても面白かった🌟


南仏の名もない町の不動産屋の社長(ジャン=ルイ・トランティニャン)が殺人事件に撒き込まれ、若い秘書バルバラ(ファニー・アルダン)が名探偵さながらに動いて助けるというストーリー。

原作があるものの、ヒッチコック信者でもあるトリュフォーが、ちょっとヒッチコックっぽいロマンティックサスペンスになってます。
殺人もあるけれど、怖さよりもちょっとコミカルで楽しく幸せな雰囲気があるのです。そこがトリュフォー💕
ファニー・アルダンの美貌にウットリします。トリュフォーが好きな脚線美を堪能できます💫
トランティニャンとは初タッグですが、アルダンが主役なんです✨
それというのも?この撮影時にトリュフォーとアルダンはパートナー関係となり、1983年に女の子が生まれたんですね。どおりで多幸感が漂っていました💞
翌年トリュフォーが亡くなるまで3年間の関係だったんですね🥹

これはトリュフォー好きなら必見💖


※巻末特典映像
『トリュフォー、ヒッチコックを語る』
非常に面白かったので、少しだけ抜粋します。
ヒッチコックに付いてインタビューされているトリュフォーとロマン・ポランスキーの会話です。

トリュフォーはヒッチコックを庇うような言い方をしていて...
「ヒッチコックは有名でも尊敬されていなかった...批評家は見下していた。アメリカ人も。フランス人だけは指示をしていた」

ポランスキーがヒッチコックと対話したのちに本にしたことについて。
ト「ヒッチコックはロマンとは正反対の欲求不満の人生だった。生まれてからずっと肥満体。自己嫌悪を押し隠すように映画でその怒りを爆発させていたんだ。ロマン、聞いてください。ヒッチコックは童貞で結婚して生涯、女は妻だけ。その彼が殺人と姦通をスキャンダルとして描き、その描き方を彼だけが知っていたんです」
ポ「かわいそうに(笑)」
ト「ラブシーンを殺人のように、殺人をラブシーンのように撮る。ヒッチコックにとっては愛も殺人も同じなのです」

インダビュアー「あなたもヒッチコックのように美女スターがお好きですか?」
ト「私はヒッチコックと違って、人物中心の映画を好みます」
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