トラウドゥル・ユンゲの回想
「ニュルンベルク裁判で恐ろしい話は聞きました。600万人のユダヤ人や人種の違う人々が無惨に殺されたと…。これらの事実は大変ショックでした。でも、私はそれを自分と結びつけられず、安心していたのです。『自分に非はない』『私は何も知らなかった』。そう考えていました。でも、ある日、犠牲者の銘板を見たのです。ソフィー・ショル。彼女の人生が記されていました。私と同じ年に生まれ、私が総統秘書になった年に処刑されたと。その時、私は気づきました。若かったというのは言い訳にならない。目を開いていれば気づけたのだと」