リーアム兄さん

ターミナルのリーアム兄さんのネタバレレビュー・内容・結末

ターミナル(2004年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

【好きなセリフ】
ナボルスキー「男が1人。女が2人。ダメ。人数オーバー。」

クラコウジアからアメリカJFK空港に到着したナボルスキー(トム・ハンクス)。しかし、彼の渡米中にクラコウジアで軍事クーデターが勃発、パスポートが無効となってしまった。クーデターでの突然のパスポート無効化に税関職員も対応しきれず、ナボルスキーは事態が収集するまで国際線ロビーに待機することになる。クラコウジア語しか話すことのできないナボルスキーは何が起こったのか初めは把握できないままだったが、空港内のテレビでクーデターがあったことを知り、悲しみに耽る。しかし彼は故郷に戻ろうとするのではなく、アメリカに入国し、ニューヨークに行くことを諦めなかった。入国許可がでるまで、JFKの改装中ターミナルに滞在し、空港暮らしを始める。次第に彼は空港従業員とも仲を深め、空港の生活を有意義なものにし始める。そしてある日、客室乗務員のアメリア・ウォーレン(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)と出会い、恋にも落ちる。一体彼はなぜニューヨークに行くことにこだわり、故郷に戻ろうとせず、空港暮らしを始めたのか。アメリアとの恋はどうなるのか。

JFK空港だけを舞台にしたロマンスコメディ。
スティーヴン・スピルバーグが手がける、トム・ハンクス主演の名作中の名作。

「クラコウジア」という架空の国出身で英語も話すことができなかったナボルスキーが空港の中でガイドブックを見ながら英語を勉強したり、カート回収のリファウンドでお金を稼いだり、少しずつ空港職員との距離を縮めていったり、客室乗務員と恋をしたりと、映画を見ながら1人奮闘をするナボルスキーの成長を実感して、ついつい「がんばれ」と応援する気持ちになる。

どんな環境下であっても人間素直でいれば支え合うこともできる、ということを教えてくれる映画。

作中でクラコウジア語を話していたトム・ハンクスだが、すべて彼のアドリブでのセリフ、発音で対応している。「プライベート・ライアン」や「ダヴィンチ・コード」といったしっかりした役を演じるのも上手いが、今作のように“状況把握できてない、少し困った人”を演じるのもすごく上手い。
トム・ハンクスだけでなく、空港警備職員を演じたスタンリー・トゥッチもシリアスだが笑いを入れることもでき、悪すぎもしない役にどハマりしていて、さすがという感じ。
アメリア役のキャサリン・ゼタ=ジョーンズは作中で「39歳」と告げるシーンがあり、ナボルスキーがすごく驚いていたが、映画公開時では35歳ぐらい。それでもめちゃくちゃ若いし、美しい。
最後タクシーから帽子をかぶって出てくるシーンに一目惚れした。

やっぱり「空港」っていい。いろんな人がいて、いろんな言葉が飛び交って。この映画でもちょっと日本語が聞こえるところもあって、ちょっと嬉しかった。
いつになったら再び空港に活気と人が戻ってくるんだろうな…

笑あり、感動ありのほっこり心が温まる映画でした。