richard

ザ・セルのrichardのレビュー・感想・評価

ザ・セル(2000年製作の映画)
3.0
心に飼っている怪物は、誰にでもいる。
もし、他人の怪物が見えたら?
自分の中の怪物を認識できていなかったら?

犯罪者の心理に入り込むっていうストーリーだけは知っていて気になっていたことがあったけど鑑賞するのがとても遅くなってしまった。レビューも。

監督の、造形に対しての執着みたいなものをひしひしと感じる。パンズ・ラビリンスを思い出したりなど。怖かったけど、ホラーとも違って、こう、痛痒いかんじ。怖いもの見たさでなんとか最後まで観れてしまった。
何を美しいと感じ、何を卑しいと感じ、そうしたことを踏まえて何が魅力だと思うのか。わたしの趣味趣向は家族や身近な人の影響を受けたことも少なからずあるはずで、幼少期の環境が自身のアイデンティティに及ぼす影響は、他人だけでなく自分が思う以上に深刻なのだ。
犯罪は悪だ。
それでも犯罪者だけが悪いとは言いきれない。諸悪の根源をつきつめなければ犯罪はなくならないのだよね。

ストーリーとしては比較的分かりやすかったけれど、他人の過去を覗くのが素人でもできるっていうところが「???」だったな。
でも精神世界で「どこから来た?」って言われるの、メタっててわりと好き。どきってした。
わりとポリゴンショック的な映像演出があるので、鑑賞の際は注意。苦手な方は、へやをあかるくしてみるのがいいとおもいます。

2もいつか観てみたいな。
落下の王国の人なのか!ポスターずっと気になってたから観よう。
richard

richard