かきぴー

ウォーリーのかきぴーのレビュー・感想・評価

ウォーリー(2008年製作の映画)
4.3
再鑑賞してやっと気付いたのだが、この映画は「2001年宇宙の旅」が大事なんだね!

見方によるが、これは新人類が再び旧人類として帰還する話、まさにスペースオデッセイ。と、とるならば、2001年の結びとして考えてもおもしろいと思う。劇中でモロ「ツァラトゥストラはかく語りき」が流れる場面があるが、そこでは本来「野生の猿が道具を手にした」なのだがこの作品の中では艦長が自分の足で立つ、つまり「人が生き物としての野生の活動を取り戻すシーン」という対比は素晴らしいオマージュの仕方だと思った。まぁ、オートの赤い目はまんまHAL9000すからな。

と、言うと、哲学的な話かと思いきや、それはあくまでも大枠のストーリー。この映画でフォーカスしているのは、ウォーリーとイヴのラブロマンスアドベンチャー。おまけに、序盤30分はほぼサイレント映画だから、ピクサーはやっぱり何枚もうわて。

ウォーリーとイヴという、完全にロボット奴のミニマルなラブロマンスかと思いきや、大規模アドベンチャーになって、それがうまくメインストーリーとして機能し、メインストーリーを畳んだ段階でようやくサブストーリーであるラブロマンスが結びを迎える構成は、自分的に大好き。

不良品ロボットたちが仲間になって反乱起こす感じは、普通の映画(登場キャラが人)だと普通なのに、ロボットととなると途端に面白いからズルい(褒

ずっと言われてきて完全に使い古された言葉だけど、やっぱり「子供から大人まで」は伊達じゃない、ピクサー最高
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