42car

ウォーリーの42carのレビュー・感想・評価

ウォーリー(2008年製作の映画)
4.0
環境汚染により地球で生活できなくなった人間は全てロボットにやってもらう受動的な生活を宇宙船の中で過ごしているのですが、まあみんな太ってるわけです。人間がいなくなった地球でも掃除をするという「命令」に従って黙々と作業してるロボットがウォーリーなのですが、言葉を発することなく行動のみで状況説明をしていくその手法には驚きました。ピクサーは人の感情というか機微を、何をしたらどのように作用するかみたいなところをとことん突き詰めてるんだろうなぁと終始圧倒されました。
ほんとウォーリー可愛いです。何だろうなこの無機物の良さ!人に対してはいい奴に見えてもどうせ裏では……みたいな無意識が働くのがないからでしょうかね。『攻殻機動隊』のタチコマとかも大好きです。『トイストーリー』とかまで行くとただの擬人化という印象なのですがいい塩梅に機械臭さが残ってると魅力倍増ですね笑

あとびっくりしたのがアメリカ行きの飛行機で観たんですけど、空港着いたときの宇宙船との被り具合です。日本ではそうそうお目にかかることができない映画内と同様の太り方がそこかしこに見られるし、割と健康そうなお年寄りが車椅子で移動してたり、空港内をゴルフカートのようなもので移動している人も多く、またトイレで手を拭くための紙も自動で出てくるなど何かと自動化ロボット化が進んでいる様子が見受けられました。空港内に鍵を洗浄する機械があったのには流石にいらないだろと思いましたが笑
そんな社会を垣間見ると『ウォーリー』という映画から受ける印象も国を越えればだいぶ異なるんだろうなと思えました。




ピクサーの手に掛かればゴキブリすら愛玩動物に見えてくる恐ろしさ。
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