似太郎

儀式の似太郎のレビュー・感想・評価

儀式(1971年製作の映画)
5.0
【優しいサヨクのための嬉遊曲?】

大島渚らしく日本戦後史を「バカ共による芝居」として再構築した反・歴史映画。

下卑たブラックジョークで日本の恥ずかしい儀式の連続を痛快に笑い飛ばした一編。河原崎健三演じる主人公、満洲男(マスオ)さんが最高。
狂った日本的システムに収斂される哀れで滑稽なキャラクターを見事に体現している。

周囲の人々がドミノ倒しのようにバタバタと死んでいく…。面白い。(笑)
なぜか日本🇯🇵という国家観に囚われた一族がオタクや引きこもりに見えてきて、最終的には全員蛹(さなぎ)に戻ってしまう。

もっと、もっと、日本!🇯🇵😆

このように【人の死】を「日本の美徳/伝統」として描く辺りの意地の悪さが、どことなく園子温の『自殺サークル』を彷彿とさせる。最後は誰一人救われずに映画は終わる。絶望感MAX‼️って感じでスゴイ。

日本なんて国、バイ菌だよ〜😁。消毒、消毒♫。消毒してやり直すんでしょ〜?と言う少年の囁きにぼくは心から同情する。😭
似太郎

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