タカシ

ある結婚の風景のタカシのレビュー・感想・評価

ある結婚の風景(1974年製作の映画)
4.0
21年版のドラマを観てから視聴。

比較すると、現代の映像作品では盛り込めない言い回しや演出(「生理だから不機嫌なのか?」、男→女の直接的な暴力)も多く、それが逆にリアルな会話に感じ不快になる。

おそらく70年代にしては母親マリアンはかなり現代的で、それ故に作品内では家庭的でないなどと言われてしまう。

中絶する子は21年版は第二子、こちらは第三子だったので、夫婦生活やこれからの子育てを考えるとだいぶニュアンスが違うよなと思ったり。

一度決意したにも関わらず離れられない愛の歪さ、不安定さを会話劇で見事に切り取っていた。

ちょっと両親ともに子供に無頓着すぎるというか、全体的に子供たちは演出から消えている。

今見るとズームイン・アウトのカメラワークはかなり古臭く感じる。

オープニングのあらすじ紹介、エンディングの景色を見ながらナレーションによるクレジットも面白かった。オープニングの彫刻とバイオリンが耳に付く。

オリジナル版(これ)と21年版、双方観るといろんな要素がアレンジされているのがわかって面白い。絶対にどっちも観るべき。
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