好翁

素晴らしき哉、人生!の好翁のネタバレレビュー・内容・結末

素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)
4.9

このレビューはネタバレを含みます

「情けは人の為ならず」を丁寧に描いた結果 130分中 125分を費やして主人公の希望を打ち砕き絶望を見せることになっちゃった作品。
だがそれを補って余りある聖夜の奇跡をラスト 5分で大量に浴びせられて「なるほどアメリカでクリスマスの定番映画になるわけだ」と納得。

あらすじを読んで「二級天使 クラレンスが絶望の淵にある主人公を助ける」もしくは「二人で助け合ってなんやかんや上手い事いく」バディ映画なんだろうと思っていたが、クラレンスはほぼ何もせずただ「気づかせるだけ」というのは凄まじい。悪役のポッター氏に対する勧善懲悪すら必要無い。
ただただ「お前のやってきたことが返ってきただけだよ」を洪水のように浴びせて圧倒的ハッピーエンドに持って行く剛腕。

作中に出てくる出来事や小物が後々の演出に使用される丁寧さも嬉しい。
良い映画でした。
好翁

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