あかぬ

天使の復讐のあかぬのレビュー・感想・評価

天使の復讐(1981年製作の映画)
2.5
倫理観ゼロの必殺仕事人

内気な性格で発語障害のある主人公・サナは、ニューヨークで服飾系の仕事をしながら静かな生活を送っていた。
サナはある日会社からの帰宅途中、仮面をつけた男に路地裏へと連れ込まれてしまい、強姦被害に遭う。助けを呼ぶこともできず犯人にあっけなく逃げられてしまい、なす術なくその場で項垂れるサナ。満身創痍の中やっとの思いで帰宅するも自宅にはなんと拳銃を持った別の強盗が待ち構えており、またもや襲われてしまう。必死の抵抗の末そばにあったアイロンで男の頭を殴り、ついには殺してしまう。
事件以来、犯人の幻覚に悩まされていたサナは次第に被害妄想にとらわれていき、見境なく男を撃ち殺していく復讐の天使と化す……というお話。

『ウィメンズ・ムービー・ブレックファスト』特集、最後の4作目。女性の映画史にスポットを当てるという特集の組み方だったのと、事前にレイプリベンジものだと聞いていたので、フェミニズム的な要素があるのかなと勝手に妄想していましたが全くの別物でした。
主人公の殺戮の動機がとにかくメチャクチャで全く筋が通っていないし、これはもはや復讐とは呼べないな。
監督はこの作品をフェミニズム映画だと思われることを大変嫌っていたそうなので、なんとなく倫理観ゼロに設定してから観るのが正解っぽい。
胡散臭いチンピラたちに周りをぐるぐる囲まれてヌンチャク振り回されるとことか、車がガンガン走ってる道路で犬散歩させるとことか、いくらなんでも面白すぎるだろ。
しかし扱ってる題材が題材なので、心の底から笑うことはできず…。ハマれませんでした。
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