ひげしゃちょー

ヒーローショーのひげしゃちょーのレビュー・感想・評価

ヒーローショー(2010年製作の映画)
4.2
音楽がいまいちいけてないのはさておき、暴力がエスカレートする先には死しか待っていないということを強烈に伝えた良作。 事件の概要は実際に起こった東大阪大学リンチ殺人事件とほぼ同じ。 集団リンチのシーンは腹が立って仕方なかった。裏切り者がでるのが怖いから全員を共犯にしようとする歪んだ仲間意識だとか、あぁこういう風にして引き返せなくなるんだなととか色々考えさせられた。基本的にクズなキャラクターしかいないんだけど市長の息子達はクズそのもの。 『岸和田少年愚連隊』だとか『クローズ』だとかの爽やかな喧嘩の要素は一切なくてあるのは凄惨な暴力のみ。 何とも後味の悪い終わり方だけど、人を殺したり暴力をする人間はそれぞれしっぺ返しがくるという展開はこの映画のテーマ的にはありだと思う。 現代版の『ガキ帝国』というべき映画。