最初のウルトラマン、テレビシリーズの再編集による劇場版第一作。第一話の対ベムラーに始まり、レッドキングがチャンドラーの翼をむしりとるなど、怪獣同士の対戦も有りな多々良島を舞台とした「怪獣無法地帯」、対ゴモラの「怪獣殿下」から成る。
ユニークなのはウルトラマンが地球に飛来するきっかけとなったベムラー、科学特捜隊による湖中での潜航艇、空中からのビートルによる波状攻撃をかける「ウルトラ作戦第一号」(一話のタイトルにもなっている)で倒されてしまい、ハヤタのウルトラマンへの初変身が持ち越しになっている点。まあ、映画の序盤だからためたのかな。決してウルトラマン任せではない科特隊の戦力の高さをアピールしたのかな、と思いつつ観る。
終盤、ゴモラが暴れまわるのが大阪。大阪城など、破壊されるミニチュアにも力が入っていて、当時小学生の後の格闘王・前田日明が本放送の翌日、壊れた大阪城を心配して駆けつけたのも納得できる。
ゴモラ、以後の作品にも登場する人気怪獣だけど、近年はサイバー化したり、角から超振動波を発したりと発展進化しており、改めてオリジナルをみると生物味が強い。ウルトラマンとの対戦でも不利を感じると掘削して地下に姿を消したり。科特隊の攻撃でちぎれた尻尾がまるでとかげのそれのように跳ね回ったり。
今観ても色々と見応えあり、大画面で改めて観るのは、たとえお茶の間で視聴済みであっても当時の子供たちには特別な経験だったのだろうなぁ。